国際法律事務所ウォーカーズによると、ケイマン諸島は米国保険監督官協会(NAIC)が定める「適格法域資格(QJS)」の取得に向けて動き出しました。同資格はこれまでバミューダ、日本、スイス、フランス、ドイツ、アイルランド、英国の7法域のみが2015年以降取得しており、ケイマン諸島が加われば米国の再保険市場との関係において規制・評判・商業面で大きな意味を持つ節目になるとみられています。
QJSは米国内の複数州当局による重複した財務検査を避け、再保険会社の支払能力規制を効率的に維持するために設計された枠組みです。認定を受けた法域の再保険会社は、米国の各州監督当局から「認定再保険会社」の資格を取得しやすくなり、米国側の元受保険会社と取引する際の担保要件も軽減されます。ケイマン諸島はバミューダに対抗する形でオフショア再保険拠点としての存在感を強めており、今回のQJS取得への動きはその成長を象徴する一歩と位置づけられています。
ウォーカーズの担当パートナーらは、認定までの道のりは「数カ月ではなく数年単位」になり得るとしつつも、実現すればケイマン諸島の国際的な再保険拠点としての成熟度と、国際規制基準の順守や国際協調への姿勢を示すことになると指摘しています。今後は米国の保険市場との連携を深めつつ、規制監督体制の高度化を進めることで、グローバルな再保険資本を呼び込む新たな成長機会が開かれることが期待されています。














