国際通貨基金(IMF)は2026年8月3日までに公表した対サモア第4条協議の終了声明で、同国の2025/26会計年度の実質GDP成長率が0.4%にとどまり、前年度の4.2%から大幅に減速したことを明らかにしました。家計消費の弱含みや民間投資の停滞、農業生産の落ち込みに加え、2024年の英連邦首脳会議(CHOGM)開催に伴う特需の反動が要因として挙げられています。
背景には、世界的なエネルギー価格の上昇が家計所得や観光需要、公共インフラ事業の実施に重荷となっている事情があります。IMFはインフレ率が今後4.5%まで上昇し、燃料輸入コストの増加により経常収支が再び赤字に転じると予測しています。もっとも、サモアは低い公的債務水準と潤沢な外貨準備、慎重なマクロ経済運営に支えられた強固な基盤から今回の減速局面に入ったとも指摘されており、直ちに深刻な財政危機に陥る状況ではないとみられています。
IMFは、逆進的で財政負担の大きい広範な燃料補助金は避けつつ、脆弱な世帯への的を絞った財政支援を継続するよう提言しました。あわせて公共投資管理や財政報告、債務管理の改善、金融部門の監督強化、そして2027年の相互評価を見据えたマネーロンダリング・テロ資金供与対策の強化も課題に挙げています。2026/27年度には成長率が2%程度まで回復すると見込まれるものの、生産性向上と経済の多角化に向けた構造改革が中期的な課題として残る見通しです。














