パナマ、経済的実質法の施行規則が公表期限超過——多国籍グループの外国源泉所得に15%課税リスク

パナマ政府は2026年5月28日、多国籍グループに属する法人が受け取る外国源泉の受動的所得に経済的実質(サスタンシア・エコノミカ)要件を課す法律526号を官報(ガセタ・オフィシアル第30534-B号)で公布しました。同法は2027課税年度から適用され、行政府には公布から90日以内に施行規則を制定する義務が課されていましたが、Chambers and Partnersの分析によると、その期限を過ぎた8月時点でも規則は公表されておらず、対象企業の準備期間は当初の想定より短くなっています。

パナマは長年、外国源泉所得を課税しない属地主義の税制を維持してきましたが、英領バージン諸島やケイマン諸島、バハマ、バミューダ、セイシェル、シンガポール、ウルグアイなど主要オフショア拠点が2019年以降相次いで経済的実質規制を導入したのに対し、パナマだけが対応を見送ってきたことがOECDなど国際機関から批判を招いていました。今回の法整備は、こうした国際的な圧力と、EUの非協力的税務管轄地域リストからの除外継続を意識した対応と位置付けられています。

新制度のもとでは、多国籍グループに属するパナマ籍法人が配当や利子、ロイヤルティなどの受動的外国所得について、実質的な事業運営や意思決定機能をパナマ国内に示せない場合、その所得に15%の確定税率が課されることになります。また従来納税申告の必要がなかった持株会社にも年次申告義務が新設されるため、企業や法律事務所は規則の公表を待たずに自社構造の点検と実質確保の準備を進めるよう促されています。

https://practiceguides.chambers.com/practice-guides/private-wealth-2026/panama/trends-and-developments/O26899

最新の投稿

カテゴリー