シンガポール金融通貨庁(MAS)は2026年8月19日、同国の資産運用拠点としての競争力を強化するための新たな措置を発表しました。柱となるのは、適格ファンドへの運用サービス提供によって得られる成功報酬型の投資収益に対する税優遇措置、有力ヘッジファンドの誘致を狙った新たな「ヘッジファンド投資プログラム」、そして海外の優秀な資産運用の指導者やシニア専門家を対象とした在留資格「ONEパス」内の新トラック「インベストメント・マネジメント・トラック」の3つです。
シンガポールの資産運用業界は、金融セクター全体の生産高の約15%、雇用の約13%を占める中核産業であり、過去5年間で年平均7.5%の成長を遂げ、運用資産残高は約7兆シンガポールドルに達しています。一方、香港も2026年6月にキャリード・インタレストに対する税制を見直すなど、資産運用拠点としての地位をめぐるアジア域内の競争が激化しており、シンガポールとしても人材と資金の両面で優位性を維持する必要に迫られていました。
税優遇措置は2027賦課年度からの適用を目指しており、詳細は2027年度予算案で示される予定です。MAS副議長を兼ねるチー・ホンタット国家開発相は、今回の措置がシンガポールの資産運用拠点としての価値提案と競争力を一段と高めるものになるとの見解を示しており、当局は今後も国際的な投資マネーとトップクラスの専門人材を惹きつける環境整備を継続する方針です。














