会計事務所KPMGは、2026年の香港におけるIPO(新規株式公開)による調達額が5,000億香港ドルに達し、年間として過去最高になる可能性があるとの見通しを示しました。これまでの最高記録は2010年の4,270億香港ドルです。2026年1〜9月だけでも新規上場116社が3,880億香港ドル超を調達しており、前年同期の2倍超となったほか、過去のどの9カ月間の実績も上回りました。世界全体では、調達額で香港はナスダックに次ぐ第2位に位置しています。
今回の急拡大を支えているのは、中国本土で上場済みの企業が香港にも上場する「A+H上場」です。9カ月間で37件が完了し、IPO調達額全体の約7割を占めました。案件数は3倍超、調達額は180%超の伸びです。また、調達額の半分以上はAI、半導体、ロボットなどのハイテク分野が占めています。特に、先端技術企業向けの上場制度(第18C章)では19社が計362億香港ドルを調達しており、過去3年間の合計がわずか8社だったのと比べて大きな差が出ています。
KPMGは、A+Hの申請企業やテクノロジー企業などの新経済分野が上場候補の大きな割合を占めているとして、これらが第4四半期から2027年にかけても市場を支えるとみています。今回の数字はあくまで同社の予測であり、実際の年間実績は今後の市場環境や上場スケジュールに左右されます。ただ、年内の残り期間でもペースが維持されれば、香港が国際的な資金調達の拠点としての存在感をいっそう高めることになりそうです。













