英金融行動監視機構(FCA)は、深刻ないじめ・ハラスメント・暴力行為などの「非金融不祥事(NFM)」を対象とする新たな規則とガイダンスを2026年9月1日付で施行しました。新設された行為規範(COCON)第1.1.7FR条により、これまで銀行に限定されていた行為規範の適用範囲が、資産運用会社や保険会社、決済事業者などを含む約3万7,000社の非銀行系金融事業者にも拡大されます。
今回の規則は、2025年12月に公表された最終政策文書(PS25/23)に基づくもので、2023年から続いた協議の結果としてまとめられました。FCAは2025年3月に別途進めていた多様性・包摂性(D&I)に関する規制枠組みの導入は見送ったものの、NFMに関する提案の多くは維持しています。あわせて改定された適格性・妥当性テスト(FIT)のガイダンスでは、私生活上の行為であっても、規制上の基準に重大なリスクをもたらすと判断される場合には、適格性審査の対象となり得ることが明確化されました。
対象企業は今後、社内方針や行為規範違反の報告体制、適格性審査の運用、照会状の取り扱いなどの見直しを迫られることになります。FCAは今回の枠組み整備をもって政策面での対応は一区切りとし、今後は実際の運用状況の監督に軸足を移す方針を示しており、金融業界全体で企業文化に対する監督がより厳格になっていくとみられています。














