香港、家族オフィス向け税制優遇を拡大——仮想資産も対象へ

香港政府は、アジアにおける資産管理ハブとしての地位をさらに強固なものにするため、シングル・ファミリーオフィス(SFO)に対する税制優遇措置の適用範囲を大幅に拡大する方針を固めました。今回の改正案で最も注目されるのは、優遇措置の対象となる「適格資産」に、暗号資産(仮想資産)や非代替性トークン(NFT)といったデジタル資産、さらには特定の芸術品や収集品が含まれる点です。

これまで香港の家族オフィス向け免税制度は、主に株式や債券などの伝統的な金融資産に限定されていましたが、投資家のポートフォリオが多様化する中で、制度の現代化が求められていました。今回の拡大により、家族オフィスはデジタル資産から得られるキャピタルゲインについても、一定の条件下で非課税メリットを享受できるようになります。これは、近隣のシンガポールがデジタル資産に対する規制を強める中で、香港がより開放的で柔軟な投資環境を提示しようとする戦略的な動きと言えます。

また、香港政府は家族オフィス設立プロセスの簡素化や、投資ビザ制度との連携も進めています。伝統的な富裕層だけでなく、テック領域のニューマネー層を惹きつけるこの新施策は、香港の金融エコシステム全体に多大な波及効果をもたらすと期待されています。投資家は、税務コンプライアンスを維持しつつ、より広範な資産クラスで効率的な資産運用が可能になるでしょう。

https://www.news.gov.hk/eng/categories/finance/index.html