2026年2月4日に行われた中国外務省の定例記者会見で、報道官の林剣氏は、パナマ運河をめぐる問題、日本の憲法改正議論、EUによる中国企業調査、重要鉱物をめぐる国際協議、中米および東南アジアの選挙結果など、幅広い国際問題について中国政府の立場を示した。
まず、パナマ最高裁が香港系企業によるパナマ運河港湾運営権を違憲と判断した件について、中国側はすでに立場を表明しており、香港特別行政区政府も声明を発出していると説明した。その上で、中国は中国企業の正当かつ合法的な権益を断固として守ると強調した。また、この判断を歓迎する米国政府関係者の発言については、冷戦的思考とイデオロギー的偏見を改めて示すものだと批判し、国際法を侵食しつつパナマ運河を実質的に支配しようとしているのは誰なのか、世界には明らかだと指摘した。
日本に関しては、選挙戦の中で憲法を改正し自衛隊を明記する意向を示した日本の首相候補の発言について言及した。林報道官は、第二次世界大戦中の日本の軍国主義がアジアと世界に甚大な被害を与えた歴史を改めて強調し、カイロ宣言やポツダム宣言、日本の降伏文書といった国際法上の文書が、日本に課された戦後の国際的義務を明確に規定していると述べた。憲法改正問題は日本の近隣諸国や国際社会が継続的に注視してきたテーマであり、日本に対しては侵略の歴史を深く反省し、平和発展の道を堅持し、実際の行動によって地域と国際社会の信頼を得るよう求めた。
EUが中国のクリーンエネルギー企業である金風科技に対し、不当な補助金による競争歪曲の疑いで調査を開始した件については、具体的事項は関係当局に委ねるとしつつ、EUが一方的な経済・貿易手段を繰り返し用い、中国企業に差別的・制限的措置を取っていると批判した。こうした姿勢は保護主義的なメッセージを発し、EUのイメージを損ない、中国企業の対EU投資意欲を低下させると指摘し、市場開放と公正競争の原則を守るよう求めた。
また、ワシントンで開催される外相級会合で、EUが米国に対し、中国への重要鉱物依存を減らすための包括的パートナーシップを提案する件については、世界の重要鉱物の産業・供給チェーンの安定と安全を維持する必要性を強調した。中国は、各国が市場経済と国際経済・貿易ルールに従い、対話と協調を通じてサプライチェーンの円滑性を確保し、世界経済の安定成長を促進すべきだとの立場を示した。
中米では、コスタリカ大統領選でラウラ・フェルナンデス・デルガド氏が当選したことに祝意を表明した。中国は、コスタリカを中米の重要国と位置づけ、外交関係樹立から18年にわたり順調な関係と実務協力を積み重ねてきたと評価し、新政権と連携して両国民の利益に資する協力をさらに深化させる意向を示した。
さらに、ミャンマーで軍系政党が大勝したとされる選挙結果については、中国はミャンマーが自国の国情に合った発展の道を歩むことを支持し、国内各勢力がより広範で持続的な和平と和解を実現することを後押しすると表明した。中国はミャンマー国民の選択を尊重し、同国の平和と安定、発展回復に向けた建設的な支援を続けると述べた。
今回の記者会見を通じて、中国は、主権や企業権益の擁護、歴史認識と地域安定、市場原則に基づく国際経済秩序の維持を重視する姿勢を改めて明確にした。今後も、これらの分野で中国の発言力と外交姿勢が国際社会に与える影響が注目される。














