英国が制定した「2026年グローバル人権・国際人道法制裁(海外領土)令」(SI 2026年第1089号)が10月14日に制定され、翌15日に施行されました。ケイマン諸島では10月23日に官報で公表され、同諸島にも適用されることになりました。この令は、国家またはその代理による重大な人権侵害や国際人道法の重大な違反、さらに人道支援やそのアクセスの妨害を抑止し、責任を追及することを目的としており、地元メディアのケイマン・インディペンデントが10月25日に報じています。
制度の中身を見ると、英国の国務長官が指定した個人は、資金や経済的資源の凍結といった金融制裁を受けるほか、領域からの排除の対象にもなり得ます。一定の例外が設けられており、総督は国務長官の同意を得たうえで、禁止される活動について許可を出すことができます。総督には指定個人の最新リストを公表する義務が課され、情報共有の権限も定められました。禁止事項への違反や回避行為は刑事犯罪とされ、2018年制裁・マネーロンダリング防止法の特定の規定もこの令の目的で適用されます。適用範囲はバミューダとジブラルタルを除く英国海外領土です。
この令には、従前の法令に基づいて発行された一定の許可を引き続き有効とする経過措置も盛り込まれています。民間、任意、公共の各部門への大きな影響は想定されないとして、影響評価は作成されていません。一方で、国際金融センターであるケイマン諸島の金融サービス事業者にとっては、総督が公表する指定リストの更新を継続的に確認し、スクリーニング体制へ反映させることが一層重要になるとみられます。
参照 : https://caymanindependent.com/uk-humanitarian-sanctions-regime-introduces-new-rules-for-cayman/














