ベトナム共産党は、5年に一度開催される国家最高意思決定機関である党大会を首都ハノイで開幕し、2026年から2030年までの5年間において、年平均GDP成長率を10%以上とする高い経済成長目標を掲げた。開会式で演説した党書記長の**To Lam**は、今後の経済運営の基本方針として、行政手続きの簡素化などを通じて健全なビジネス環境を整備する考えを示し、特に民間部門の役割を強調した。彼は、民間経済セクターが経済成長を牽引する最も重要な原動力であると明言し、国家主導型経済から民間活力を重視する姿勢を一段と鮮明にした。
さらに、科学技術、イノベーション、デジタル変革を生産性と国際競争力を高める基盤に位置づけ、新たなビジネスモデルを生み出す手段として積極的に推進していく方針も示された。これは、製造業を中心とした輸出依存型経済から、より付加価値の高い経済構造へと転換する狙いがあるとみられる。
一方で、ベトナム経済を取り巻く国際環境は必ずしも楽観できない。2025年8月以降、米国のドナルド・トランプ政権がベトナムからの輸入品に20%の関税を課しており、貿易環境には逆風が吹いている。それでもベトナムは、関税発動前の駆け込み輸出などを背景に、2025年のGDP成長率が8.02%に達するなど、依然として高い成長力を維持している。
今回の党大会は日曜日まで続き、新たな指導部人事も決定される見通しだ。To Lam書記長は引き続き最有力候補とされており、今後5年間の経済運営と改革路線の継続性が注目されている。10%超という野心的な成長目標が、外部リスクを抱える中でどこまで現実のものとなるのか、今後の政策実行力と民間活力の引き出し方が大きな鍵を握ることになりそうだ。














