シンガポール金融管理局(MAS)は2026年9月1日、支払サービス法(Payment Services Act 2019)の改正案について意見公募を開始したと発表しました。新設される「単一通貨ステーブルコイン(MAS-SCS)」の枠組みでは、価値の安定性、資本要件、額面での償還、情報開示といった基本要件に加え、規制対象ステーブルコインへの金利支払いの禁止、発行体へのストレステストの義務化、破綻時の秩序ある清算計画の策定義務などが盛り込まれています。
この改正の背景には、デジタル決済分野でステーブルコインの利用が世界的に拡大する一方、規制対象の「MAS規制ステーブルコイン」と、規制対象外のデジタル決済トークンとの境界が曖昧なままでは投資家保護に支障が出かねないという当局の問題意識があります。MASのホー・ハーン・シン副長官は、今回の法制案について「責任あるデジタル金融革新を後押しするステーブルコインの枠組みを実現するものだ」とコメントしており、利用者資金の保全を発行前提とする安全網の整備とあわせ、複数法域での発行や、比較可能な海外発行ステーブルコインの認定を可能にする仕組みも盛り込まれています。
MASは今後、寄せられた意見を踏まえて法制化の手続きを進める方針で、規制の実効性と、フィンテック企業の事業機会の両立を図る考えです。シンガポールはこれまでも決済分野のイノベーション支援に積極的な姿勢を示してきており、今回のステーブルコイン規制の明確化は、同国が国際的なデジタル金融ハブとしての地位をさらに強固にするための重要な一歩として位置づけられます。
参照 : https://fintech.global/2026/09/01/singapores-mas-proposes-stablecoin-














