シンガポール金融管理局(MAS)は2026年8月31日、フィンテック分野の技術革新を支援する「金融セクター技術革新スキーム(FSTI)」の第4期「FSTI 4.0」に、今後3年間で2億2000万シンガポールドル(約1億7300万米ドル)を投じると発表しました。この金額は、2023年から2026年まで実施された前身の「FSTI 3.0」の1億5000万シンガポールドルから46.7%の増額となります。発表はMAS議長を兼ねるガン・キムヨン副首相兼通商産業相によって行われました。
シンガポールのフィンテック業界はすでに1,800社を超える企業と約1万人の専門人材を抱え、2025年のフィンテック関連投資額は29億シンガポールドルに達しています。FSTI 4.0は、こうした業界基盤のさらなる成長を後押しするため、人工知能(AI)・分散型台帳技術(DLT)・量子技術といった最先端分野への投資を通じ、金融機関やフィンテック企業の実装力を高める狙いがあります。制度は2015年の創設以来、350件超のプロジェクトと30以上のセンター・オブ・エクセレンスの設立を支援してきた実績を持ちます。
FSTI 4.0は、機関プロジェクト・AIパスファインダー・インフラ&プラットフォーム・センター・オブ・エクセレンス・人材育成など6つのトラックで構成され、対象企業は最大でプロジェクト費用の50%(上限100万シンガポールドル、24カ月)の助成を受けられます。人材育成トラックでは、インターン給与の80%(月額上限1,000シンガポールドル)を最長12カ月間補助し、1,000人規模のインターンシップ創出を目指します。国際金融センターとしての競争力維持に向け、シンガポールが技術基盤への投資を継続する姿勢を鮮明にした形です。














