シンガポール、2026年成長率見通しを上方修正

シンガポール政府は2026年の国内総生産(GDP)成長率見通しを上方修正し、前年比2〜4%成長になるとの新たな予測を発表した。これは従来の1〜3%から引き上げられたもので、背景には2025年の経済成長が想定以上に堅調だったことがある。2025年通年のGDP成長率は5%となり、事前に示されていた4.8%の速報値を上回ったものの、2024年の5.3%からはやや鈍化した水準となった。

2025年第4四半期の経済成長率は前年同期比6.9%と、第3四半期の4.6%から大きく加速した。一方、前期比の季節調整済み成長率は2.1%と、前四半期の2.6%からはやや減速している。こうした動きを踏まえ、シンガポール貿易産業省は、2026年に向けても一定の成長モメンタムが維持されるとの見方を示した。

同省によると、2025年の成長をけん引したのは製造業、卸売業、金融・保険業で、とりわけ製造業の電子関連分野と、卸売業における機械・設備関連が、AI向け電子部品需要の拡大を背景に大きく伸びた。金融・保険分野も全体的に堅調だった一方で、外食需要の変化を受け、飲食サービス業は売上数量の減少により縮小した。

当初、政府は米国の関税措置が世界経済に重荷となり、主要国の経済活動が鈍化すると想定していた。しかし実際には、2025年第4四半期に多くの主要国が予想を上回る成長を記録した。関税率が発表時の水準より実質的に低かったことや、サプライチェーン調整による貿易の迂回、AI投資ブームを背景とした輸出の強さが、世界貿易の底堅さにつながったと分析されている。

2026年に向けては、AI投資の継続に加え、米国やドイツ、日本などで拡張的な財政政策が見込まれており、緩和的な金融環境も世界経済を下支えするとみられる。これにより、シンガポールの主要貿易相手国の成長見通しも、2025年11月時点より改善した。特にデータセンター向け半導体需要を背景に、製造業の電子分野は従来予想より高い成長が見込まれ、情報通信分野でもAI対応を含むデジタル需要が持続するとされている。

ただし、2026年の成長率は2025年ほどの勢いにはならない見通しで、米国の関税措置が通年で影響することや、貿易障壁の拡大が下押し要因となる可能性がある。一方で、AI投資サイクルが想定以上に強まれば電子需要や株式市場を押し上げる余地があり、逆に関税強化や地政学的緊張の再燃は企業や家計の心理を冷やすリスクとして警戒されている。

https://www.channelnewsasia.com/singapore/haze-doctors-cough-breathless-asthma-respiratory-symptoms-5917961

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