サモア独立国において、2026年6月期を末日とする新たな年度予算が承認されました。総額約10億タラ(約5億6,200万NZドル)にのぼるこの予算は、パンデミック後の経済回復を確実なものにするための戦略的な配分が行われています。サモア中央銀行は、観光業のさらなる拡大を背景に、次年度の経済成長率を3.2%と予測しており、景気後退期を脱したポジティブな見通しを示しています。
今回の予算には、地方自治体への交付金の増額や、年金・障害者手当などの社会保障費の拡充が含まれており、国民生活の質の向上が図られています。また、環境保護のための廃棄物賦課金の導入など、持続可能な開発に向けた新たな税制措置も盛り込まれました。
しかし、経済の先行きには慎重な見方も存在します。国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)は2026年4月の報告書で、激甚化する気候変動がサモアの金融システム、特に銀行や公的資金に及ぼすリスクについて警鐘を鳴らしました。これを受け、サモア政府はデジタル決済の普及やオフショア金融セクターの透明性向上を通じて、外部ショックに強い経済構造の構築を目指しています。島嶼国としての特性を活かしつつ、いかにして安定した成長を維持するかが今後の鍵となります。














