インドネシアのプラボウォ・スビアント氏大統領は、7月21日に中央ジャワ州クラテンにて「レッド・ホワイト」村協同組合プログラムの第1号となる拠点を正式に始動しました。これは全土で8万件超の協同組合を展開する大規模な国家戦略で、生活必需品やサービスを農村部へ直接届けるインフラ整備が狙いです 。
本プログラムは既存の非活性協同組合を再編・法制化したもので、現在は全国514地区・38州で約8万1080件が設立され、うち8万80件以上が法人登記を終え、108カ所でモデル協同組合の試行が進行中です 。こうした協同組合は、生活必需品の販売や医療、薬局、貯蓄・貸付け、ロジスティクスなど多様なサービスを提供し、弱者層への包摂的経済の実現を目指します 。
プラボウォ氏は地域間格差の是正と食料安全保障の確保こそが国家独立の根幹であるとし、「一本の小枝は弱いが、束になれば強い」という協同組合の精神を強調しました。これは政府にとって最重要政策の一つと位置づけられ、軍・警察など権限ある組織も協力体制に加わっています 。
国営銀行からの融資枠は総額150億ドル相当に及び、村レベルの自立支援と国内流通のショートチェーン化によって、農業者や漁民、高齢者世帯などが安価かつ質の高い日用品や金融サービスへのアクセスを得ることが期待されています 。
この協同組合ネットワークは、政府主導によるトップダウン型の社会経済施策でありつつ、実際には草の根の活動を基盤とするボトムアップの融合型アプローチでもあります。中央政府15省庁や地方自治体も深く関与し、村レベルでの実践が加速度的に進んでいます。特に試験導入される108カ所のモデル協同組合は、成功事例として今後全国展開に向けた方向性を示す重要な役割を担うでしょう 。
今後の展望として、この仕組みが全国に普及すれば、農村部の所得向上や食品価格安定に貢献するだけでなく、都市部への過度な人口集中緩和や地域間格差の是正にもつながります。さらに、協同組合の多様化により、観光・物流・環境保全などの分野で村レベルの新たな成長軸が期待でき、インドネシア全体の持続可能な発展につながる可能性が高いでしょう。














