パナマ大統領、鉱業契約の再締結を否定

パナマのホセ・ラウル・ムリノ大統領は、カナダの鉱山会社ファースト・クォンタム・ミネラルズが運営するコブレ・パナマ銅鉱山に関する新たな鉱業契約の締結を否定しました。この決定は、2023年11月にパナマ最高裁判所が同鉱山の契約を違憲と判断し、鉱山の操業停止を命じたことを受けたものです。ムリノ大統領は、現行の国会では新たな鉱業契約の承認が得られないとして、法的契約による解決策を排除しました。代わりに、パナマが鉱山の所有権を明確に保持する「真のパートナーシップ」を模索する意向を示しています。

コブレ・パナマ鉱山は、パナマのGDPの約5%を占め、年間33万トン以上の銅を生産していました。しかし、2023年10月に政府がファースト・クォンタムとの新契約を承認した際、環境保護団体や先住民コミュニティからの強い反発が起こり、全国的な抗議運動へと発展しました。これにより、鉱山は閉鎖され、数万人の雇用が失われ、パナマ経済に深刻な影響を及ぼしました。 

ファースト・クォンタムは、パナマ政府に対して200億ドル規模の国際仲裁を提起していましたが、最近になってこれを取り下げました。ムリノ大統領は、仲裁の取り下げを交渉再開の前提条件としており、今後の協議では、鉱山の所有権がパナマにあることを明確にする新たな枠組みを検討する考えです。

鉱山の再開には、国会の承認、新たな契約の締結、最高裁の承認など、複数の法的手続きが必要であり、環境団体からの反発も続いています。ムリノ大統領の決定は、パナマの資源主権を強調するものであり、今後の鉱業政策や国際投資家との関係に大きな影響を与える可能性があります。

https://finance.yahoo.com/news/panama-president-rejects-mining-contract-083642234.html?guccounter=1