パナマ運河庁(ACP)は、ネオパナマックス船舶を対象に10月から実施予定だった喫水制限の追加削減(48.5フィートから47.5フィートへ)を無期限に延期すると発表しました。現行の喫水を維持することで、運河を利用する顧客により大きな運航の継続性をもたらす狙いがあるとしています。
今回の判断の背景には、5月から8月にかけての降雨量が過去平均に比べて34%減少したことに加え、スーパーエルニーニョ現象による水位低下という気象要因があります。運河は今夏、すでに喫水を49.5フィートから49フィートへ、さらに48.5フィートへと2段階にわたり削減してきました。今回はガトゥン湖の水位状況と秋の気象予報を精査した結果、追加の削減を見送る判断に至りました。
ACPは今後も降雨量と貯水池の水位を継続的に監視し、必要に応じて制限内容を見直す方針です。中東情勢を背景とした運河経由の輸送需要急増により、優先通航枠の競売価格は年初来で約100倍にまで高騰しており、世界物流における同運河の重要性が改めて浮き彫りになっています。喫水制限の据え置きは、不安定な水位環境の中でも安定した航行を確保しようとするパナマの姿勢を示すものといえます。














