香港の民主派活動家2人が、それぞれオーストラリアとイギリスで亡命を認められたことが明らかになった。香港当局から指名手配されている元立法会議員のテッド・ホイ氏と、国家安全維持法違反で服役経験のある若手活動家トニー・チョン氏である。両氏は週末にそれぞれSNSを通じて、亡命認定を受けたことを公表した。
香港では2020年に北京政府が導入した国家安全維持法により、事実上あらゆる反体制的な言動が犯罪視される状況となっている。これにより市民の自由は大きく制限され、多くの民主派関係者が国外へ逃れている。北京と香港政府は同法を「安定の回復」と評価しているが、国際社会からは自由の抑圧と批判されている。
ホイ氏は2020年12月に香港を離れ、その後はオーストラリア・アデレードで弁護士として活動している。香港警察が最大100万香港ドル(約1,300万円)の懸賞金をかける「海外活動家リスト」にも名を連ねる人物だ。今回、家族と共にオーストラリア政府から保護ビザを認められたと明かし、フェイスブックに「自由と正義、思いやりの価値を尊重してくれた豪州政府に深い感謝を示す」と投稿した。香港の議員時代には、国歌侮辱を禁じる法案の審議を阻止するために腐った植物を議場に投げ入れるなど、強硬な抗議活動でも知られていた。
一方のチョン氏は、香港独立を主張したことで2020年に国家分裂罪と資金洗浄罪に問われ、約4年の実刑判決を受けた。服役後に監視下で釈放され、日本経由で英国に渡り亡命を申請。このたび難民認定と5年間の滞在許可を取得したと発表した。スレッズに投稿した中で「精神的に苦しい日々が続いたが、活動家としての信念は揺るがない」と強調している。
両国政府は亡命認定について公式コメントを出していないが、香港政府は声明で「犯罪者をかくまう行為はいかなる形でも認められない」と強く非難し、「法治を軽視し、香港の司法制度を冒涜し、内政に野蛮に干渉するものだ」と主張した。
今回の事例は、香港を離れた活動家たちが国際社会でどのように受け入れられるかを示す一方、香港と各国の関係に新たな火種を投げ込む可能性もある。今後、他の亡命希望者の動向や各国の対応が注目される。














