英領ヴァージン諸島、金融調査局が仮想資産関連のテロ資金供与類型報告書を公表——業界に監視体制の強化を要請

英領ヴァージン諸島(BVI)金融サービス委員会(FSC)は、業界通達第22号(2026年)において、傘下の金融調査局(FIA)が公表した2本の最新レポートを免許事業者に周知しました。ひとつは「2026年テロ資金供与類型報告書」で、仮想資産を悪用した資金の急速な移動、中継用ウォレットの利用、高リスクウォレットが絡む取引など、疑わしい活動の兆候を具体的に示しています。もうひとつは「2025年仮想資産戦略分析報告書」で、域内の仮想資産交換業者が提出した疑わしい取引報告(SAR)をもとに、マネーロンダリングおよびテロ資金供与の傾向を分析したものです。

これらの報告書が公表された背景には、仮想資産を利用した金融犯罪の手口が国際的に複雑化・巧妙化している現状があります。層状化(レイヤリング)による資金の出所隠蔽、制裁回避を目的とした国境を越えた資金移転、管理者を介さない「アンホステッド・ウォレット」の悪用といった新たな類型が、FIAの分析で明らかになりました。BVIは仮想資産サービスプロバイダー(VASP)向けの規制枠組みを既に整備しており、国際的な金融活動作業部会(FATF)基準との整合性を保ちながら、業界の実態に即した監督を続けています。

FSCは、VASPをはじめ仮想資産関連のリスクにさらされる全ての免許事業者に対し、両報告書の内容を自社のマネーロンダリング・テロ資金供与対策(AML/CFT)体制に反映するよう促しています。具体的には、機関としてのリスク評価の見直し、顧客デューデリジェンスや制裁スクリーニング体制の強化、疑わしい取引の識別・報告能力の向上が求められます。国際金融センターとしての信頼性を維持するため、BVIは今後も規制当局と業界が連携した実践的な対応を進めていく方針です。

https://www.bvifsc.vg/news/industry-updates/industry-circular-22-2026-fia-publishes-terrorist-financing-typology-and

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