東カリブ中央銀行(ECCB)は、セントキッツ・ネイビスの2026年および2027年の経済成長率予測を、従来の3.0%から2.3%へ下方修正したことを明らかにしました。2025年の実績成長率は2.1%と前年の0.3%から大幅に改善したものの、財政赤字は国内総生産(GDP)比12.8%まで拡大しており、同国財政の脆弱性が浮き彫りとなっています。
下方修正の主因として指摘されているのが、市民権投資プログラム(CBI)による収入の急減です。CBI収入の対GDP比は2024年の8.1%から2025年には3.7%へと大きく落ち込みました。ECCBは、CBI収入が「他国の外交政策決定に左右される構造的な財政リスク」を抱えていると指摘しており、海水淡水化施設などの資本支出増加(GDP比7.5%)も財政を圧迫する要因となっています。同国は通貨同盟に加盟しているため通貨切り下げによる調整余地がなく、支出削減・増収・借入のいずれかで対応せざるを得ない立場にあります。
ECCBは、公的債務残高の対GDP比を2035年までに地域目標である60%以下へ引き下げる必要があるとし、デジタル・グリーン経済分野のスキル拡充、歳出効率の改善、CBI制度改革、財政規律の確立、持続可能な島嶼国家戦略の推進という5つの重点分野を提言しました。特にCBI改革については、需要喚起と収入の安定化を両立させる仕組みづくりが急務とされており、今後の財政運営の行方が注目されます。
参照 : https://www.winnmediaskn.com/eccb-revises-st-kitts-and-nevis-economic-outlook-amid-fiscal-pressures/














