パナマの銀行監督庁(SBP)は、マネーロンダリング・テロ資金供与・大量破壊兵器拡散資金供与(BC/FT/FPADM)対策の新規則「協定1号-2026(Acuerdo No. 1-2026)」を公布しました。同規則は、旧規則である協定10号-2015、1号-2013、8号-2000、10号-2000を明示的に廃止し、銀行および信託会社に対するリスクベースの顧客デューデリジェンス、コルレス銀行取引における実質審査、疑わしい取引の監視・分析体制の強化を義務付けるものです。特に第8条では、銀行本体または親会社が本国に物理的な拠点を持たない、または監督下にある金融グループに属さない「シェル銀行」との取引について、厳格な実質確認手続きを求めています。
背景には、パナマの銀行法第112条に基づく従来の予防体制を、2022年の大統領令第35号(マネーロンダリング防止基本法である2015年法23号の施行規則)に整合させる必要性がありました。国際的にコルレス銀行関係を通じた資金洗浄リスクへの監視が強まる中、SBPは銀行・信託会社の規模やリスクプロファイルに応じた管理体制の構築、デジタル・遠隔手段による口座開設時の本人確認手続きの明文化など、従来より踏み込んだ基準を導入しています。取締役会や経営陣によるガバナンス責任の強化も、今回の改正の柱の一つです。
SBPは規則の一部条項について段階的な施行期限を設けており、第25条第1項は2027年1月31日まで、第14条は2027年6月30日までに対応を完了するよう銀行に求めています。今回の規則整備は、パナマが国際金融センターとしての透明性と信頼性を維持し、コルレス銀行関係の維持に不可欠な国際基準への適合を示す取り組みとして位置づけられます。今後、銀行・信託会社側の実務対応の進捗が注目されます。














