シンガポールGIC、スペイン光回線事業に約2.1億ドル出資へ

シンガポールの政府系ファンドであるGICが、スペインの光ファイバー回線事業に本格参入する見通しとなった。英フィナンシャル・タイムズの報道によれば、GICはマスオレンジとボーダフォン・スペインが共同で設立する新たな光回線ネットワーク会社に25%の出資を行う方向で最終調整しており、投資額は約14億ユーロ、シンガポールドル換算でおよそ21億ドルに上る見込みだ。正式な発表は8月3日にも行われる可能性があるという。

この新会社は、今年1月にボーダフォン・スペインを買収した英ゼゴナ・コミュニケーションズとマスオレンジが主導して立ち上げられたもので、ゼゴナは10%を保有する計画だ。当初から残る40%の持分については外部投資家の参入を想定しており、今回のGICの出資がその一環とみられている。

ボーダフォンは昨年、約50億ユーロでスペイン事業をゼゴナに売却し、同国市場からの撤退を決めた。一方、スペインは欧州でも有数の光回線網を誇るが、複数事業者のサービスが重複することで競争が激化しており、通信各社は新たな収益確保策を模索している。光回線は一度敷設すれば運営コストが低く安定したリターンが見込めることから、近年は年金基金やプライベートエクイティなどの投資対象として注目を集めている。

今回のGICの参入は、同ファンドがインフラや安定資産への投資を重視する姿勢を示すものであり、スペイン通信市場の競争環境にも一定の影響を与えるとみられる。今後は光回線網の整備や運営効率化を通じて、GICの長期的なリターンとスペイン通信市場の再編がどのように進むのか注目される。

https://www.straitstimes.com/business/companies-markets/gic-leads-bidding-for-stake-in-spanish-broadband-joint-venture-sources-say