米国による関税引き上げの逆風にもかかわらず、ベトナムは引き続き製造業や産業用不動産分野での外国投資を集めています。これは政府の優遇政策やインフラ改善、中国からのサプライチェーン移転における戦略的役割が大きな要因です。
2024年、ベトナムの対米輸出額は1,366億米ドルに達し、GDPのおよそ3割を占めました。関税措置の影響で製造業に打撃はあったものの、製造業購買担当者景気指数(PMI)は4月の45.6から5月には49.8へと回復し、安定化の兆しが見え始めています。
製造業と不動産業は現在、ベトナムの外国投資の中心的役割を果たしています。2025年4月までに認可された新規外国投資額は前年同期比39.9%増の138億米ドルとなりました。そのうち製造業への投資は89億米ドル、不動産分野への投資は28億米ドルに上り、不動産投資の伸び率は61.9%に達しています。
産業・建設関連部門も2025年第1四半期に7.4%の成長を見せ、GDPの4割超を占めました。
5月29日に開催された「ベトナム産業団地開発フォーラム」で、ベトナム産業不動産協会のグエン・ティ・ズン副会長は、産業団地のインフラ整備が喫緊の課題だと強調。都市部の一等地が不足する中で、投資先は第二級省へのシフトが進んでいます。
ただし課題も依然として存在しています。グエン副会長は、複雑な認可手続き、統一されたインフラ計画の不在、用地取得の難しさ、地域間の接続性の低さという4つのボトルネックを指摘しました。
こうした課題はありますが、インフラ整備の加速と政策的後押しにより、今後もベトナムの製造業と産業用不動産分野は投資家にとって魅力的な分野として成長を続ける見通しです














