ベトナム中部の都市ダナンが、アジア地域の新たな国際金融センター(IFC)を目指し、大規模な人材育成と教育改革に本格的に乗り出しました。2025年4月に発表された市の決議「29-NQ/TU」により、同市は「グリーンかつスマートな、国際水準の金融ハブ」構築を目標に掲げ、その実現のための具体策として、大学機関を中心とした専門人材の育成強化が始まっています。
この動きの中心にあるのが、ダナン大学(UD)です。同大学は、政府職員や企業幹部、学術関係者を対象とした短期集中型の研修プログラムを開発し、フィンテック、国際ビジネス、AI応用など金融分野の最先端トピックを扱う教育カリキュラムを拡充。特に経済大学やベトナム-韓国情報通信技術大学(VKU)では、産業界との連携を強化しながら、即戦力となる人材の育成に力を入れています。
また、グローバル競争に対応するため、英語による講義の増加や海外教育機関とのパートナーシップ構築、国際認証の取得支援、教員の再教育なども積極的に推進。2025年4月には、各行政部門の職員を対象に国際金融センターの運営や法制度、デジタル金融技術の利活用などに関する研修も実施されました。
ダナンは、若者の割合が高く、インターネットやスマートフォンの普及率も全国トップクラスという特徴を持っています。このデジタルに親和性の高い社会環境は、フィンテックやデータ分析といった新産業の育成に理想的な土壌といえるでしょう。
2025年からVKUが導入した新カリキュラムも注目を集めています。フィンテック、データ分析、ゲーム技術、車載ソフトウェア工学といった分野の教育プログラムは、デジタル金融や次世代モビリティ、エンターテインメント産業といった広範な分野での人材ニーズに対応。金融学の教員に対してテクノロジー関連のスキル習得を促すなど、学際的な教育体制が整えられつつあります。
これらの取り組みにより、ダナンは金融センターとしての土台を一歩一歩着実に築きつつあります。今後、育成された柔軟性と高度な専門性を備えた人材が地元経済を牽引し、同市がグローバルな金融ネットワークの中で存在感を強めていくことが期待されます。アジアの新たな金融拠点としてのダナンの躍進から、目が離せません。














