中国、CKハチソンの港湾売却に厳格な独占審査を要求

中国の国家市場監督管理総局(SAMR)は、香港のコングロマリットであるCKハチソン・ホールディングスによる港湾事業売却計画について、正式な独占禁止審査を回避しないよう厳しく警告しました。今回の売却対象には、戦略的に重要なパナマ運河沿いの2つの港が含まれており、米中間の緊張が高まる中で、取引の政治的な注目度も高まっています。

この取引は、米ブラックロックが主導するコンソーシアムによるもので、パナマ港部門とそれ以外の事業部門に分割して進める案も報じられています。特に、コンソーシアムに参加している海運大手MSCが、パナマの2港を巡る問題解決を待たずに他の部分だけを先行して取得することを検討しているとされ、中国側はこれに対して強い懸念を示しました。SAMRは「認可なしに取引を進めれば法的責任が発生する」と公式声明で述べています。

一方、米国のドナルド・トランプ大統領(当時)は、この港湾売却を「パナマ運河の奪還」と称賛し、アメリカの軍用・商用船舶がパナマ運河とスエズ運河を無料で通行できるべきだと主張。これに対し、中国の国営メディアは「国家利益の裏切り」と厳しく非難しています。

CKハチソンは、23カ国43港を展開する港湾事業の80%持分を売却すると発表しており、企業価値は約228億ドルとされています。なお、香港や中国本土にある港は今回の売却対象に含まれていません。シンガポールのPSAインターナショナルも残り20%の売却を検討しているとの情報もあります。

この取引は、単なる企業間の売買に留まらず、国際的なパワーバランスや安全保障を巡る重要な議題となりつつあり、今後の展開に注目が集まっています。

https://www.reuters.com/sustainability/boards-policy-regulation/china-says-ck-hutchisons-ports-deal-must-not-try-avoid-antitrust-review-2025-04-27