ベトナム政府は、さらなる外資誘致とビジネス環境の透明性向上を目指し、2026年3月1日付で改正投資法および関連法令を施行しました。今回の改革の最大の柱は、行政手続きの簡素化と、政府による管理手法の抜本的な見直しです。具体的には、これまで事業開始前に必要だった多くのライセンス要件が、38の条件付きセクターにおいて撤廃されました。
これまでのベトナムにおける投資は、当局による厳格な「事前審査(Pre-check)」が主流であり、設立までに多大な時間と書類作成を要することが課題となっていました。しかし、新法ではこれを「事後確認(Post-check)」メカニズムへとシフトさせ、企業が法規制を遵守することを前提に、より迅速に事業を開始できる体制を整えています。この変更により、特にスタートアップや中堅外資企業にとって、ベトナム市場への参入コストとリスクが大幅に低減されることが期待されます。
さらに、金融分野では銀行による生体認証の強化など、デジタル化に向けた新たな規制も導入されており、法制度の現代化が急ピッチで進んでいます。ベトナムは2026年後半までに、FTSEラッセルによる「二次新興市場」への格上げを目指しており、今回の投資環境の整備はその目標達成に向けた重要なステップとなります。今後、同国でのビジネス展開を検討する投資家にとって、この規制緩和は追い風となるでしょう。














