ベトナムでは、2025年7月1日から改正された健康保険法が施行され、保険のカバー範囲が広がるとともに、請求ルールが厳格化されます。これにより、初回の健康診断において、居住地に関係なく全国どこの医療機関でも100%の保険給付が受けられるようになります。これまでは居住地近隣の医療機関に限定されていたため、利用者にとって大きな自由度の向上となります。
さらに、深刻な病気や希少疾病を持つ患者については、紹介状なしで直接専門医による診察や治療を受けることが可能になります。これまでの制度では紹介状が必須だったため、スムーズな治療開始が期待されます。
一方で、適用除外となる医療ケースも新たに12項目設定されました。特に18歳以上の屈折異常や斜視の治療費用がカバー外となり、学生やオフィスワーカーなどへの影響が懸念されます。また、不妊治療、人工妊娠中絶、美容整形、義肢、入れ歯、眼鏡など、医療以外の目的とされるサービスも保険適用外となります。これらの変更は、高齢者、障がい者、シングルマザーなど、社会的に脆弱な層に対して大きな影響を与える可能性があります。
今回の改正は、患者にとって利便性が高まる一方で、自己負担増となるリスクも伴うため、今後の制度運用とともに、社会全体での支援策の充実が求められそうです。














