ベトナム統計総局(GSO)の2024年中期人口・住宅調査によれば、ベトナムの世帯数は28,146,939で、そのうち9%(約2,533,000世帯)が自家用車を所有しています。これは2019年の5.7%からの増加を示していますが、それでも東南アジア地域の他国と比較すると低い水準です。
例えば、国際自動車工業連合会(OICA)のデータによれば、ブルネイでは1,000人あたり805台、マレーシアでは490台、タイでは275台、シンガポールでは211台、インドネシアでは99台の自動車が登録されています。これに対し、ベトナムでは1,000人あたり68台、9人乗り以下の車両に限ると34台となっています。
ベトナムでの自動車普及率が低い主な要因の一つは、所得水準と車両価格の不均衡です。GSOの統計によれば、2024年の労働者の平均月収は約770万ドン(約303米ドル)であり、共働きの夫婦の年間収入は約1億8,400万ドンとなります。一方、中価格帯の自動車は約5億5,000万ドンであり、生活費を差し引かずに3年以上の収入を全て貯蓄しなければ購入できない計算になります。
さらに、ベトナムの自動車産業は発展途上であり、国内で生産・組み立てられる車両のコストは輸入車よりも約20%高いとされています。これは、部品の約80%を輸入に依存しているためであり、価格競争力の向上には部品の現地調達率を高める必要があります。
政府は2030年までに年間100万台の自動車販売を目指す戦略を策定しており、電気自動車(EV)やハイブリッド車の普及にも力を入れています。しかし、現時点でのEVに対する関心は約30%にとどまっており、インフラ整備や政策支援が求められています。
総じて、ベトナムの自動車所有率は徐々に上昇していますが、他の東南アジア諸国と比較すると依然として低い水準にあります。今後の経済成長や政策の推進により、さらなる普及が期待されます。














