トランプ商標のゴルフリゾート、ベトナム農家に“わずかな”補償しか提供せず

ベトナム北部、ハノイ近郊のフンイェン省で、トランプ氏の家族が関与する初のベトナムでのゴルフリゾート計画が進行中です。この計画は1.5 ビリオンドル規模で、地元の果樹園や農地を大規模に転換しようとする事業ですが、多くの農家が驚くほど低額な補償しか受け取れない状況に置かれています。

まず、現地農家であるグエン・ティ・フオン氏は、政府から「約3,200ドルと数カ月分の米」の支給で土地を明け渡すよう通告され、それ以来、夜も眠れない日々が続いています。これは何十年にもわたって家族を支えてきた農地を手放すには、とても十分とは言えない額です 。

対象エリアは990ヘクタールにわたり、バナナやロンガンなどの果物が栽培されていました。政府当局は、かつて500 ミリオン・ドル超と見積もられていた補償総額を急遽カットし、実際には1平方メートルあたり12ドルから30ドルの補償額が提示されているといいます。この金額は市場の相場と比較しても非常に低く、農家の多くがこれを不当と感じています 。

このプロジェクトはベトナムの不動産会社「Kinhbac City」が主導し、トランプ・ブランドはあくまで“ライセンス提供”として扱われており、商標使用の対価として5 ミリオン・ドルが支払われたとの報道もあります。農家への土地補償はトランプ家が直接関与しているわけではありませんが、トランプ家が運営を担う予定とのことで、政治と事業の距離の取り方には疑念が残ります 。

高齢の農家たちにとっては、新たな生計の手段を見つけるのも容易ではなく、地元では不満や反発も散見されています。一方で、ベトナム国家としては米国との重要な貿易交渉の最中にあることもあり、このような大型プロジェクトを迅速に進めることで、経済的利益や国際関係の強化を目指しているのかもしれません 

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