シンガポール卸売売上高10.9%減、石油・化学で大幅下落も一部分野に成長

シンガポールの卸売業界が2025年第2四半期に大きな落ち込みを見せました。統計局が発表した最新データによると、国内の卸売売上高は前年同期比で10.9%減、前期比でも2.7%減となり、海外向けの卸売取引も前年同期比で7.1%、前期比で4.6%の減少を記録しました。ただし石油関連製品を除外すると状況はやや改善し、非石油製品の海外売上は前年同期比1.1%増、前期比0.8%増と一部の分野では需要の底堅さが確認されています。

最も深刻な落ち込みを示したのはエネルギー関連と化学産業です。化学品の国内売上は前年同期比で43.7%減、石油・石油製品は18.9%減と大幅に縮小しました。海外市場でも同様の傾向が見られ、世界的な需要の減退と原油価格の下落が影響を与えました。

一方で明るい材料もあります。総合卸売部門は国内で37.9%増、海外でも20.0%増と大幅に拡大し、商品の流通量の増加が寄与しました。電子部品分野も海外売上が34.5%増加し、通信機器・コンピュータ関連は国内で12.0%、海外で13.1%の伸びを記録しました。これはソフトウェアや周辺機器、ハードウェアの需要増加によるものです。また、産業用・建設機械は国内で11.8%の反発を見せましたが、海外需要は依然として弱く、前年比16.7%減となっています。

食料品、飲料、たばこ分野も安定した成長を見せ、特に海外売上では前年同期比16.8%の増加となりました。しかし、金属、木材・建材、船舶補給・燃料供給、家庭用品・家具といった分野では国内外ともに幅広く減少傾向が続いています。

今回の統計は、シンガポール経済が依然として外需に敏感であり、国際的な市況に左右されやすい現実を映し出しています。石油・化学関連の不振は痛手ですが、電子部品や通信機器など成長分野の存在が今後の支えとなる可能性があります。経済の多角化と新興市場へのアクセス拡大が、卸売業界の回復と長期的な安定につながるか注目されます。

https://sbr.com.sg/economy/news/singapore-wholesale-sales-drop-109-q2-trade-slows