シンガポール、世界第3位のFX市場として存在感を強化

シンガポール金融管理局(MAS)は10月1日、シンガポールの外国為替(FX)市場の平均日次取引高(ADTV)が2025年4月時点で1兆4,850億米ドルに達し、2022年4月から60%増加したと発表しました。これにより、シンガポールは英国、米国に次ぐ世界第3位のFXセンターとしての地位を一層強化し、世界の取引シェアは2022年の9.5%から11.8%へと上昇しました。この統計は国際決済銀行(BIS)が実施した2025年版「三年ごとの中銀調査」に基づくものです。

取引高の増加は米ドル、日本円、ユーロといった主要通貨に幅広く見られ、2022年から2025年の間で36%から65%の伸びを記録しました。さらに、中国人民元やオーストラリアドルの取引も増加しています。商品別では、スポット取引、フォワード取引、スワップ取引が全体の90%を占め、それぞれ42%から61%の伸びを示しました。

また、店頭金利デリバティブ市場でも大きな成長が見られ、2025年4月の平均日次取引高は2,080億米ドルに達し、2022年から33%増加しました。特に米ドル、日本円、オーストラリアドル建ての金利デリバティブが活発に取引されています。

MAS金融市場開発部のリン・チェンカイ局長は、「シンガポールのFX市場の力強い成長は、アジア時間帯における流動性の拡大が地域の経済活動やヘッジ需要を支えていることを示しています。主要通貨から地域通貨まで幅広い成長は、シンガポールが信頼される効率的な価格発見のハブであることを反映しており、グローバル投資家にとってアジア市場への玄関口としての地位をさらに強化しました」とコメントしました。

今回の結果は、地政学的リスクや国際金融の変化が続くなかでも、シンガポールが安定した市場基盤と透明性の高い規制環境を背景に国際金融センターとしての信頼を高めていることを裏付けるものです。今後も同国のFX市場は、アジア経済の成長とともにさらなる拡大が見込まれ、世界の投資資金を引き寄せる役割を担い続けるでしょう。

https://www.mas.gov.sg/news/media-releases/2025/singapore-strengthens-position-as-third-largest-global-fx-centre