ICICIプルデンシャルAMC、IPO初日19%高で好発進

インド有数の資産運用会社である**ICICI Prudential Asset Management**が、新規株式公開(IPO)後の初取引で株価を大きく伸ばし、市場の注目を集めた。金曜日の取引開始後、同社株は公開価格から19%上昇して取引を終え、今回のIPOが投資家から高い評価を受けたことを示している。IPOの規模は1,060億ルピー(約11.7億ドル)に達し、インド株式市場における大型上場案件の一つとなった。

今回のIPO価格は1株2,165ルピーと想定レンジの上限で設定され、インドの主要取引所である**National Stock Exchange of IndiaおよびBombay Stock Exchangeに上場した。初日の終値は2,576.20ルピーとなり、堅調なスタートを切った格好だ。ICICI Prudential AMCは、インドの大手銀行であるICICI Bankと、英国の保険・金融大手Prudential plc**の合弁会社であり、そのブランド力と事業基盤が投資家の安心感につながったとみられる。

需要面では、今回のIPOは全体で39倍以上の申し込みを集め、特に機関投資家の関心が非常に強かった。一方で、個人投資家向けの割当は2.5倍程度にとどまり、相対的に慎重な姿勢も見られた。それでも、シンガポール政府系ファンドの**GICやTemasekさらにインド最大級の保険会社であるLife Insurance Corporation of India**など、名だたる機関投資家が参加したことは、同社の将来性に対する強い信頼を裏付けている。

ICICI Prudential AMCは、アクティブ型投資信託の運用残高ベースでインド最大級の資産運用会社とされ、四半期平均の運用資産残高は約1,014億7,000万ルピーに達する。2024年9月末時点で1,550万人の個人投資家を抱えており、インド国内の家計資産を金融商品へと取り込む中心的な存在となっている。今回の上場で調達した資金は、今後の成長投資や運用体制の強化に活用される見通しだ。

背景には、インドにおける個人投資家層の急速な拡大がある。コンサルティング会社の**Bain & Company**は、インドの投資信託市場における個人投資家主導の運用資産が、2025年度の約45兆ルピーから2035年には約3.3兆ドル規模に拡大すると予測している。都市部で働くミレニアル世代やZ世代が、株式の直接投資を避けつつ投資信託を通じて資産形成を進める動きが強まっていることが、その成長を後押ししている。

特に、毎月一定額を積み立てるシステマティック・インベストメント・プラン(SIP)への投資は、2021年から2025年度にかけて約3倍に増加し、2.89兆ルピーに達した。こうした安定的な資金流入は、資産運用会社にとって長期的な収益基盤となり、ICICI Prudential AMCのような大手運用会社にとって追い風となっている。

インド全体のIPO市場も活況を呈しており、2025年の最初の3四半期だけで252社が上場し、調達額は114億ドルに達した。年末にかけては**LG Electronicsのインド関連上場案件やTata CapitalLenskart**など大型案件が控えており、年間の調達額は前年を上回る可能性が高い。

市場関係者の間では、ICICI Prudential AMCの株価水準について「概ね適正」との見方が多い一方、長期的にはインドの貯蓄の金融化という大きな潮流に乗る有望銘柄と評価されている。2025年度の売上高は前年比32%増の497億7,000万ルピー、純利益も約30%増の265億ルピーと、業績面でも成長が続いている。今回のIPO成功は、インド資本市場の成熟と、資産運用ビジネスの拡大余地を象徴する出来事と言えるだろう。

https://www.cnbc.com/2025/12/19/icici-prudential-amc-shares-market-debut-ipo.html