香港企業、関税圧力で防御姿勢強まる

世界的な関税強化の流れが続く中、香港のビジネスリーダーたちの間で防御的な姿勢が強まっている。企業はコスト増への対応を迫られ、その多くが関税分を顧客に転嫁する方向へ舵を切っている。調査会社サンドパイパーによる最新調査では、香港の回答者のうち、全てのコストを転嫁している企業が16%、大部分を転嫁が37%、一部を転嫁が36%に上り、世界全体の91%とほぼ同じ傾向が表れた。

このような環境下で、企業の投資戦略にも変化が生じている。調査によると、香港企業の46%が米国市場へのエクスポージャーを削減しており、これは世界平均の35%よりも高い割合だ。また、中国への投資を減らした企業は17%、欧州連合への投資を減らした企業は25%にのぼり、慎重姿勢が広範囲に及んでいることが分かる。加えて、37%の企業は大型投資を一時停止し、4分の1の企業が採用を凍結するなど、経営の足止めを選択せざるを得ない状況が続いている。

短期的な景況感も依然として低迷している。香港のビジネスリーダーの多くは、世界の回答者と同様に、2026年に入っても劇的な改善は見込めないとしており、信頼できる市場として名前が挙がる国もごくわずかだ。12カ月以内にビジネス信頼感を牽引する市場として挙げられたのは、中国が世界全体で15%、米国が16%といずれも一桁台に留まった。

さらに、米中貿易協議に対する期待も後退した。今年4月時点では67%が「半年以内の妥結」を予測していたが、現在では55%が「6カ月以上かかる」と見ており、5%は「永遠に合意に至らない可能性」すら示唆している。どちらが優位な立場にあるかという質問では、世界全体では米国優位と回答したのは46%、中国優位は39%と割れた。しかし香港では中国が優勢とする回答が54%に上り、地理的背景やビジネス環境によって認識に大きな差が生まれている。対照的に、米国の回答者の81%は米国優位、中国の回答者の92%は中国優位と答えており、各地域での見方は極めて鮮明だ。

関税を巡る緊張と不透明な米中関係の中で、香港企業はコスト転嫁、投資縮小、採用停止といった防衛策を次々と取らざるを得ない状況にある。この動きは今後も続く可能性が高く、国際情勢の安定化が見通せない限り、企業心理が大きく回復するには時間がかかりそうだ。

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