ポルトガルのアントニオ・コスタ欧州理事会議長は、キプロスを訪問し、ニコス・クリストドゥリディス大統領と会談した後に記者団に向けて声明を発表しました。コスタ議長は、今回の訪問が市民と欧州機関を近づける重要な機会であり、また2026年前期にキプロスが欧州連合理事会の議長国を務めることを見据え、その準備を進める上で大きな意味を持つと強調しました。
議長は、ロシアによるウクライナ侵攻を背景とした欧州の安全保障環境に触れ、防衛力の強化や市民社会の保護が不可欠であると述べました。また、欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長が先週発表した「キプロスにおける消防拠点設置」について歓迎し、気候変動による地中海地域の山火事リスクの増大に対応する共同の取り組みとして高く評価しました。コスタ議長は「気候変動は幻想ではなく現実であり、すでに我々の生活に影響を与えている」と警鐘を鳴らし、競争力維持と社会的結束を考慮しつつも、気候目標への野心を後退させるべきではないと訴えました。
さらに、欧州の競争力向上に向けて、規制緩和やイノベーション投資、貿易促進、単一市場の発展、特に「貯蓄・投資同盟」の推進が不可欠であると指摘しました。そして、キプロスには議長国として、地中海および中東地域との関係強化に独自の役割を果たすことへの期待を表明しました。キプロスが地政学的に重要な位置にあることを踏まえ、欧州が地域戦略を実行し、近隣諸国との協力を深めることで多国間主義と国際秩序の強化に貢献すべきだと述べました。
最後にコスタ議長は、ガザ情勢において人道回廊の確保を目指すキプロスの取り組みを高く評価し、平和と安定に向けたキプロスの役割に期待を寄せました。














