ケイマン諸島議会、国富ファンド設立の動議を可決——好調な財政を将来世代への貯蓄へ

ケイマン諸島議会は2026年10月5日、同国初となるソブリン・ウェルス・ファンド(国富ファンド)の設立を原則として支持する政府動議を可決しました。動議はアンドレ・エバンクス首相(金融サービス・商務大臣)が提出したもので、資金拠出や受給権を約束するものではなく、政府に対して調査、協議、デューデリジェンス、政策立案を進め、法整備の要否を含む詳細案を議会に再提出する権限を与える内容です。

背景には、堅調な財政状況があります。2026年上半期の公共部門の運営黒字は2億5,200万ケイマン・ドルを超え、6月30日時点の政府債務は4億7,900万ケイマン・ドル、現金・預金は5億8,900万ケイマン・ドルとなっています。首相は「経済と財政が好調な時期は、将来のために貯蓄する好機だ」と述べ、選挙サイクルを超えた長期的な視点の重要性を強調しました。ファンドは国が所有し、政治的影響から独立して運営される構想で、年間予算の通常支出を補うためのものではないと説明されています。

ファンドの規模や資本の源泉、投資戦略はまだ決まっておらず、今後は適格な専門家による作業部会が、運用・投資ルールや政府からの制度的な独立性、資金の引き出し条件などを検討する見通しです。議会の担当者も「詳細はこれから詰める作業だ」としています。景気後退や自然災害への備え、将来世代への資産承継という観点から、財政規律を担保する明確なルール作りが今後の焦点となりそうです。


参照 : https://gov.ky/w/parliament-to-consider-government-motion-to-establish-a-sovereign-wealth-fund

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