セーシェルのパトリック・エルミニ大統領は10月28日、大統領府(ステート・ハウス)で、新たに中央銀行総裁に任命されたサラ・ロイド氏と面会し、任命書を手渡しました。ロイド氏は2026年11月1日付で就任する予定とされています。大統領は面会で、金融の安定と物価の安定、そして金融システムへの信頼の維持が国の優先課題であると強調し、中央銀行の業務の継続性も重視する姿勢を示しました。ロイド氏はすでに事前訪問を行い、中央銀行のチームと協議を済ませています。
ロイド氏は2007年に中央銀行でキャリアを始め、約12年間にわたり、リサーチ・アシスタント、エコノミスト、上級金融安定アナリストを務め、金融安定ユニットの立ち上げと運営も担いました。その後は商業銀行に移り、アブサ銀行(セーシェル)で2019年2月から2022年3月まで、最高リスク責任者を務めました。2022年3月からはアブサ銀行ザンビアの最高リスク責任者を務めています。ロンドン市立大学で金融経済学の修士号、キャス・ビジネススクールで銀行・国際金融の学士号を取得しています。
ロイド氏は、金融サービス部門の深化と、金融・物価の安定の維持を優先課題に挙げました。また、中央銀行と政府の政策が異なる場面でも、機関としての自律性を守る考えを示し、建設的な関与と関係者との対話で相違を埋めていく方針です。最初の仕事は職員と対話してニーズを把握することで、古巣への復帰を「帰郷」と表現しました。金融サービスの拡大を掲げる同国にとって、新総裁の舵取りが注目されます。大統領が求める金融・物価の安定と、中央銀行の独立性をどう両立させるかが焦点となりそうです。














