バハマ、シェルがLNG再ガス化基地の建設に着手——5億ドル超の投資でエネルギー改革が本格化

バハマの首都ナッソー近郊クリフトン・ピアで、新たな液化天然ガス(LNG)再ガス化基地「ニュー・プロビデンス・ガス」の起工式が7月14日に行われました。英シェルの現地法人シェル・バハマス・パワーは本事業の最終投資決定(FID)を下し、事業主体であるニュー・プロビデンス・ガス社(NPG)の株式40%を取得しています。NPGはバハマの燃料販売大手フォコル・ホールディングス傘下のサン・オイル・ホールディングスとの合弁会社で、LNG貯蔵・再ガス化設備を建設・保有・運営します。設備の供給能力は日量5,500万立方フィート(55MMscfd)で、シェルは自社の米国産LNGポートフォリオから燃料を供給する計画です。

デイビス首相は、近年頻発した全国規模の停電を踏まえ、老朽化した電力網の抜本的な立て直しが必要だと説明しました。エネルギー・公共事業・航空担当のコールビー=デイビス大臣は、LNGを「橋渡し燃料」と位置づけ、重油やディーゼルより燃焼が格段にクリーンで価格も安定していると強調しています。事業主体フォコル・ホールディングスのアダーレイ社長によると、関連する発電施設を含めた投資総額は5億ドルを超え、米国輸出入銀行の融資やシェル北米、建設会社ターナー・インダストリーズも事業に参画しています。米国のウォーカー駐バハマ大使は、この協力を両国関係にとって「ゲームチェンジャー」と評しました。

計画は3段階で進む予定で、2027年第1四半期にクリフトン・ピアの90メガワット規模のガス発電への供給を開始し、同年第4四半期にはブルーヒルズ発電所にも供給を拡大します。最終段階ではブルーヒルズに170メガワット超の新設複合火力発電所を建設する計画です。バハマ政府は2030年までに電力の30%を再生可能エネルギーで供給する目標を掲げ、総額11.4億ドル規模のエネルギー転換計画の一環としてLNG導入を位置づけています。稼働後はタークス・カイコス諸島への供給拡大も視野に入れており、バハマのエネルギー安全保障と電気料金の安定化に向けた重要な一歩となりそうです。

https://www.tribune242.com/news/2026/jul/14/davis-promises-lower-bills-at-lng-terminal-groundbreaking

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