英国の競争市場庁(CMA)は、AppleとGoogleによるモバイルプラットフォーム支配の問題に対して、正式な是正措置に踏み切る構えを見せています。これは、両社のモバイルOSやアプリストア、ウェブブラウザをめぐる競争制限的な行為が、消費者や他企業に不利益を与えていると判断されたことによるものです。
CMAによると、AppleのiOSとGoogleのAndroidは、英国におけるスマートフォン市場をほぼ独占しており、アプリ配信や決済手段、検索エンジン、ブラウザの選択肢など、多くの点で制限を設けているとされます。特にAppleは、外部アプリストアの使用を禁止し、デフォルトのブラウザを変更することも制限している点が問題視されています。Googleもまた、Android端末に同社のアプリ群をプリインストールするなどして、競合の排除を行っていると批判されています。
こうした行為に対しCMAは、独占禁止法に基づく新たな権限の発動を準備しており、必要に応じて罰金や機能開放の義務付けを行う可能性もあるとしています。2024年に施行された「デジタル市場・競争・消費者法(DMCC法)」により、規制当局はデジタル市場における「戦略的市場地位(SMS)」を持つ企業に対して、より直接的な介入が可能となっており、今回の措置はその初の本格適用例となる見通しです。
AppleとGoogleは、それぞれこの件について協議の場を設ける意向を示していますが、業界では既に波紋が広がっており、アプリ開発者や中小のテック企業からは「公平な競争環境への一歩」として期待の声も上がっています。
この措置が実行に移されれば、英国発のデジタル市場規制の動きとして、EUや他国の規制機関にも影響を与える可能性が高く、モバイル業界にとって大きな転機となるでしょう。今後の展開次第では、AppleとGoogleが自社エコシステムの一部を開放せざるを得ない事態も考えられます。














