広東・香港・マカオ大湾区における準拠法選択の重要な突破口

2025年2月13日、中国最高人民法院は、「広東・香港・マカオ大湾区内の本土都市に登録された香港・マカオ投資企業が、香港またはマカオの法律を準拠法として選択し、仲裁地として香港またはマカオを指定することの有効性」に関する公式回答を発表しました。この「回答」は2月14日に施行され、契約の準拠法選択や紛争解決手段の柔軟性を大幅に向上させる画期的な動きとして注目されています。

これまでの中国本土における法制度では、外国関連性がない契約においては中国の法律が適用されるのが一般的でした。特に、外国投資企業が中国国内で設立した法人は、中国法の適用を免れないとされていました。しかし、この「回答」によって、広東・香港・マカオ大湾区内の深圳や珠海に登録された香港・マカオ投資企業は、契約の準拠法として香港またはマカオの法律を選択できることが明確化されました。人民法院は、国家の強行規定に違反せず、公の利益を害しない限り、この選択を支持するとしています。

また、仲裁地の選択に関しても大きな前進が見られます。従来、中国本土の裁判所は、外国関連性がない場合、香港やマカオを仲裁地とする契約を無効と判断することがありました。しかし、今回の「回答」では、広東・香港・マカオ大湾区の9つの本土都市に登録された香港・マカオ投資企業が、仲裁地として香港やマカオを指定することが認められ、裁判所はこの合意を尊重することが明確化されました。これにより、投資家は香港やマカオの法制度を利用しながら紛争解決を進めることが可能となり、より透明性の高い仲裁環境が整備されることが期待されています。

この政策変更は、広東・香港・マカオ大湾区における法的枠組みを国際水準に引き上げ、外国投資の促進につながると考えられます。特に、香港は国際的な仲裁センターとしての地位を強化し、今後、より多くの企業が香港やマカオの法律を活用して取引契約を結ぶ流れが加速すると見られます。今回の措置は、中国本土と香港・マカオの法律環境の調和を進める一歩であり、今後のビジネス展開においても重要な影響を及ぼすことでしょう。

https://www.seyfarth.com/news-insights/key-breakthroughs-in-the-choice-of-governing-law-in-guangdonghong-kongmacao-greater-bay-area.html