米国政府は2025年3月3日、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき、中国および香港からの全ての輸入品に対する追加関税を10%から20%に引き上げる大統領令を発表しました。この措置は、フェンタニルなどの違法薬物の流入阻止を目的としています。
これにより、中国および香港原産の全品目に20%の追加関税が課されることになります。この関税は、既存の最恵国(MFN)税率や1974年通商法第301条に基づく追加関税、アンチダンピング税(AD)、補助金相殺関税(CVD)などに加えて適用されます。具体的には、2025年2月4日から3月3日までの間、中国および香港からの輸入品には10%の追加関税が適用されていましたが、3月4日以降はこれが20%に引き上げられます。
この追加関税に対し、中国政府は即座に報復措置を発表しました。2025年3月4日、中国は米国産の農産物や食品など210億ドル相当に対し、10~15%の追加関税を課すと発表しました。 具体的には、鶏肉や小麦、トウモロコシ、綿花に15%、高粱、大豆、豚肉、牛肉、水産物、果物、野菜、乳製品に10%の関税が課されます。これらの関税は3月10日より発効し、すでに輸送中の貨物については4月12日まで適用が猶予されます。
今回の米中双方の関税引き上げにより、両国間の貿易摩擦が一層深刻化する可能性があります。特に、米国の農産物輸出業者や中国からの輸入品に依存する米国企業にとっては、コスト増加や供給チェーンの再編が迫られることが予想されます。今後の展開次第では、世界経済全体にも影響が及ぶ可能性があり、各国の動向が注目されます。














