キプロス、汚職防止で大きな前進も課題残る

欧州評議会の汚職防止機関である「汚職に対する国家グループ(GRECO)」はこのほど、キプロスにおける中央政府と警察を対象とした汚職防止と公的倫理強化の取り組みについてフォローアップ報告を公表した。それによると、2023年の評価報告で示された22の勧告のうち、6件は完全に実施され、13件は部分的に実施された。一方で、3件はいまだ未実施のままとされており、さらなる改革が必要であることが指摘された。

今回の報告では、政府高官や顧問を対象とした行動規範の導入、独立汚職防止当局による研修の実施、情報公開法に基づく実務指針の公表、法案に関するオンライン意見募集プラットフォームの開設などが前向きな進展として挙げられている。また、ロビー活動に関する実務ガイドの公表や、財務開示制度の強化とその執行メカニズムの改善も評価された。しかし、財務報告の定期化や倫理基準の一元化、具体的な実務指針の整備といった課題は残されている。

未実施の勧告に関しては、高官のリスク評価に基づく包括的戦略の策定、秘密相談制度の改革、離職後の活動規制の見直し、反汚職機関の人員強化、監督機関の業務効率化などが求められている。また、市民の情報アクセス向上についても一層の取り組みが必要とされている。

警察に関しては、署長や副署長の財務開示制度の強化や内部・外部の通報窓口の整備、内部告発者保護法制の強化が成果として評価された。一方で、監督・説明責任の仕組みを合理化する改革の継続や、ジェンダーバランスの改善、秘密相談制度の本格運用、さらには警察幹部の選考や人事手続きの透明性向上と懲戒制度の改善が必要とされている。

GRECOは、残された勧告の実施状況について、キプロス当局に対し2026年12月31日までに追加情報を提出するよう求めている。今回の報告は、一定の成果を認めつつも、制度の持続性や透明性を確保するためにはさらなる努力が不可欠であることを浮き彫りにした。今後の改革の進展が、キプロスのガバナンス強化と市民の信頼確保につながるか注目される。

https://www.coe.int/en/web/portal/-/significant-progress-in-measures-to-prevent-corruption-in-the-central-government-in-cyprus