キプロスの内閣は2026年9月、2027年度の国家予算案として総額111億ユーロを承認したと、現地紙キプロス・メールが報じました。2026年度より約4億7,000万ユーロ多い規模で、経済成長率は約2.9%を前提としています。開発支出には11億ユーロが充てられ、国防費の増額やグリーン転換、デジタル化の推進が重点分野に挙げられています。予算案は12月に下院へ提出され、審議される予定です。
背景には、成長の減速と物価上昇という二つの課題があります。キプロス中央銀行は2026年の成長率を2.9%と予測しており、2025年の3.8%から鈍化する見通しです。さらに中東情勢に伴うエネルギー価格の影響で、インフレが大きく上昇する可能性にも言及しています。8月のユーロ圏統一消費者物価指数(HICP)は前年同月比5.2%と、ユーロ圏でも3番目に高い水準でした。こうした不透明な環境下で、政府は財政規律を保ちながら成長を支える姿勢を示しています。
マキス・ケラヴノス財務相は9月24日、2027年は3年連続の財政黒字となり、その規模は国内総生産(GDP)比で約4%に達すると説明しました。公的債務のGDP比は2027年末までに45.2%へ低下し、成長率は2.9%、失業率は約3.8%で推移するとの見通しです。同相は予算を「経済政策における最も重要な手段」と位置づけ、地政学的な混乱に対する防波堤になると強調しました。12月の下院審議で、歳出と財政目標がどのように確定するかが焦点となります。
参照 : https://cyprus-mail.com/2026/09/16/cabinet-approves-e11-1-billion-cyprus-budget-for-2027














