香港の商務及経済発展局の丘應樺(アルジャーノン・ヤウ)局長は2026年10月14日、立法会への書面回答で、企業間(B2B)の貿易書類のデジタル化を後押しするため、電子取引条例の改正案を年内に提出する方針を示しました。国連国際商取引法委員会(UNCITRAL)の電子的移転可能記録モデル法(MLETR)に沿った内容で、特定の技術に縛られない「技術中立」の立場をとり、信頼できる方法で真正性と完全性が確認できれば、電子的移転可能記録に法的な効力を認めます。
政府は、電子貿易書類に対する認証取得の義務化は現時点で予定していないとしています。中核に据えるのは、貿易関連の手続きを一括で行える「貿易単一窓口(Trade Single Window)」です。一方、中国本土では2025年10月に海商法が改正され、電子運送書類(電子船荷証券を含む)が認められるようになり、改正規定は2026年5月に施行されました。香港金融管理局(HKMA)も、貿易金融のデジタル化を進める複数年計画「プロジェクト・CargoX」を推進しており、「CargoX Connect」を通じて香港の商業データ交換基盤(CDI)と上海のデジタル貿易プラットフォームを結び、参加銀行が長江デルタ地域の貿易申告データを利用できるようにしています。
2026年5月に始まったCargoXのパイロットプログラムには21行が参加し、これまでに貿易金融ローン10件、総額1億8,000万香港ドル(約2,310万米ドル)が承認されました。HKMAは今後、このモデルを本土のより多くの省・都市へ広げる計画ですが、具体的な時期は示されていません。法整備と本土との接続が進めば、貿易書類の紙からデジタルへの移行が加速し、国際貿易・貿易金融の拠点としての香港の競争力を支える動きになると期待されます。
参照 : https://opengovasia.com/hong-kong-advances-legal-framework-for-digital-trade-documents/














