ケイマン諸島、特区企業(SEZCO)にも経済的実体法の完全適用を確認——知的財産事業に例外なし、実務対応の徹底を要請

ケイマン諸島の法律事務所ハーニーズは9月7日、同国の特区法(SEZ Act)に基づき設立される特区企業(SEZCO)について、経済的実体法(ES Act)上の適用除外を一切受けないとの見解を公表しました。ケイマン企業都市(CEC)を拠点とする特区企業は、迅速な会社設立や最低資本金要件の撤廃といった特区法上の優遇措置を享受できる一方、知的財産(IP)事業を含むES法上の「対象事業」を行う限り、他の対象事業体と全く同じ経済的実体テストを満たす義務を負うことが改めて確認されました。

この背景には、ケイマン諸島が2011年に特区法を制定し、外国直接投資の誘致と経済多角化を目的に優遇措置を導入した一方、2019年には無税・低税率国に対する国際的な監視の高まりを受けてES法を導入したという経緯があります。ES法上、対象事業体としての適用除外が認められるのは、国外で税務上の居住者と認定される事業体、ES法上の「投資ファンド」、非営利法人の3類型のみであり、特区企業はこれらのいずれにも該当しないため、原則としてES法の完全な適用対象となります。

特にIP事業を営む特区企業には、ケイマン諸島内での中核収益活動(CIGA)の実施、島内からの適切な指揮監督、十分な事業経費・物理的拠点・専門人材の常駐が求められ、他社が創出したIPを取得して収益化する「高リスクIP事業」に該当する場合は、さらに厳格な立証責任が課されます。年次の経済的実体通知(ESN)および経済的実体申告(ES Return)の提出義務にも例外はなく、違反時には罰則に加え、国際租税協力局(DITC)による外国当局への情報交換が行われるため、実務家には特区登録を理由に経済的実体分析を省略しないよう注意が呼びかけられています。


参照 : https://www.harneys.com/our-blogs/regulatory/economic-substance-and-cayman-sez-companies/

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