バハマの証券委員会(Securities Commission of The Bahamas)は、デジタル資産関連の免許事業者に対し、自社が保有するウォレットの情報を届け出させる新たな「ウォレット情報収集・スクリーニング方針」の草案を公表し、業界との協議を開始しました。同委員会のクリスティーナ・ロール事務局長は、対象となるのはデジタル資産・登録取引所法(DARE法)の免許事業者や登録事業者が運用するウォレットであり、顧客個人が保有するウォレットではないと説明しています。届出が求められるのは、免許・登録の新規申請時、ウォレットの用途変更など「重要な変化」が生じてから10日以内、そして年次で記録の完全性を確認する際の3つの場面です。
この提案の背景には、デジタル資産規制の国際的な潮流があります。ロール氏は、一部の法域ではすでにウォレットスクリーニングの仕組みが導入されており、規制当局がブロックチェーン分析などを通じて免許事業者の資金源やウォレットの使用実態を継続的に監視できるようにする狙いがあると述べています。届け出られた情報は秘匿性の高い規制情報として扱われ、裁判所命令や法執行機関、他国の規制当局との協力枠組みを通じた場合を除き、開示されない仕組みが盛り込まれています。
同委員会は今後、業界からのフィードバックを踏まえて方針を確定させる方針で、ロール氏は「不遵守が生じるとは考えていない」と述べ、大きな反発は予想していないとの見方を示しています。一方で、ウォレット情報の未提出や虚偽・不完全な情報提供、内容の確認を怠った場合には、免許事業者に対する監督上・執行上の措置につながる可能性があるとされており、バハマがデジタル資産分野で国際的な規制水準との整合性を高めていく姿勢が鮮明になっています。














