セーシェル共和国の内閣は、2025年12月23日、パトリック・エルミニー大統領の議長のもと定例閣議を開催し、社会福祉、民主制度、国際関係、医療、観光、税制など、幅広い分野にわたる重要な政策・法案を承認した。今回の閣議では、国民生活の負担軽減と国家制度の持続可能性、そして国際社会における信頼回復を重視する政府の姿勢が明確に示されている。
まず高齢者福祉の分野では、政府運営の高齢者施設における居住者負担の大幅な見直しが承認された。これまで月額1,000セーシェル・ルピーが義務付けられていた家賃、光熱費、社会活動費の負担を撤廃し、これらの費用は政府が予算措置によって全額負担する。また、施設入居者の葬儀パッケージ費用についても政府が負担することが決定された。一方、中央調理施設を有するアンス・ロワイヤルおよびグランド・アンス・プラランの高齢者施設では、共同食事費の負担は継続される。これらの新制度は2026年1月1日から施行され、高齢者とその家族の経済的・精神的負担の軽減につながると期待されている。
民主主義と公務員制度に関しては、2025年の選挙プロセスに参加するため無給休暇を取得した公務員に対し、第13か月給与を支給することが承認された。選挙への参加が憲法上の権利であることを正式に認めた形だ。さらに今後は、候補者として選挙に参加する公務員についても無給休暇を求めず、規定に基づく休職扱いとする方針が示された。これは公務の中立性を維持しつつ、民主的権利を尊重する制度改革として重要な意味を持つ。
国際関係では、**南部アフリカ開発共同体(SADC)**への未払い分担金約39万4,719米ドルを全額即時支払うことが承認された。これにより、コンゴ民主共和国におけるSADCミッションへの拠出遅延が解消され、セーシェルはSADC会合への完全参加権や公式文書へのアクセスを回復する。政府は、この支払いが地域の安全保障、経済協力、防災分野におけるセーシェルの信頼性を守る上で不可欠であると強調している。
国際関係では、**南部アフリカ開発共同体(SADC)**への未払い分担金約39万4,719米ドルを全額即時支払うことが承認された。これにより、コンゴ民主共和国におけるSADCミッションへの拠出遅延が解消され、セーシェルはSADC会合への完全参加権や公式文書へのアクセスを回復する。政府は、この支払いが地域の安全保障、経済協力、防災分野におけるセーシェルの信頼性を守る上で不可欠であると強調している。
また、2025年11月にサイクロンの影響で甚大な洪水と土砂災害に見舞われたスリランカへの対応も承認された。セーシェル国民の被害は報告されていないものの、政府は迅速な領事支援を評価するとともに、連帯の意思として10万米ドルの人道支援を提供する。気候変動の影響を強く受ける島嶼国同士としての結束を示す象徴的な決定となった。
環境・海洋政策では、セーシェル海洋空間計画を統括する新組織「セーシェル海洋空間計画庁(SMSPA)」の設立が承認され、関連法整備に向けた立法プロセスが開始される。これは海洋保全と経済活動の両立を図る国家戦略の最終的なガバナンス体制となる。
観光分野では、2025年セーシェル観光局法案が承認され、**セーシェル観光局(STB)**が独立機関として再設立される。観光局は今後、デスティネーション・マーケティングを一元的に担い、観光省は政策・規制を担当する形となり、観光立国としての競争力強化が狙われている。
医療制度改革も大きな柱の一つだ。医療機関庁法を廃止し、保健省を三本柱の新体制に再編することで、医療サービスを大臣の直接監督下に置く。これにより、長い待機時間や老朽化した施設、医療費の増大といった慢性的課題への対応を強化する。
文化・歴史面では、2月1日を「奴隷制度廃止の日」とする国民の祝日制定が承認された。これはセーシェルの歴史的背景を再認識し、教育や文化観光の促進にも寄与する取り組みと位置づけられている。
さらに、中小・零細企業を支援する第13か月給与支援プログラムや、**経済協力開発機構(OECD)**が主導する改訂版共通報告基準(CRS2.0)の採用も承認され、財政支援と国際的な税務透明性の両立が図られる。
今回の閣議決定は、国内改革と国際責任の双方を重視するセーシェル政府の姿勢を明確に示すものであり、2026年に向けた制度改革と国家運営の方向性を強く印象づける内容となっている。














