2025年1月から11月にかけて、ベトナム経済は新規企業の設立や追加資本の流入が大きく伸び、活力を取り戻している。国家統計局が12月6日に発表した最新データによれば、この11か月間で全国に設立された新規企業はおよそ17万8,000社、登録資本金は1.75千万億ドン(約663億8,000万ドル)を超え、登録従業員数も105万人に達した。いずれも前年同期を大きく上回る伸びであり、ベトナム経済の底力と回復力を物語っている。
特に目立つのが、新規設立企業数と登録資本金のいずれも前年同期比20.9%増という力強い成長だ。また、企業が経済に投入した追加資本は過去最高の5.6千万億ドンに達し、前年より104.3%という驚異的な伸びを示した。そのうち3.9千万億ドンは既存企業による追加投資で、こちらも約2倍となる197.3%増と、事業拡大への強い意欲が見える。
新規企業1社あたりの平均登録資本金は9.8億ドンで、昨年とほぼ同水準を保ちつつ、安定した創業の勢いが続いている。また、新規設立だけでなく、休眠からの復活も大きく増えた。1〜11月に再開した企業は9万7,600社と、前年より36.9%増加。これらを合わせると、今年の経済には新規・再参入合わせて27万5,600社が参入したことになり、前年同期比26.1%増。月平均では2万5,100社が市場に戻った計算だ。
一方で、企業の退出も増加している。同期間で11万100社が一時休業し、6万4,500社が解散手続き待ち、3万800社が完全に解散を完了しており、いずれも前年より2桁の増加となった。月平均で見れば、約1万8,700社が市場から姿を消している。これは、景気回復の裏側で依然として厳しい経営環境が続いていることも示している。
こうした状況を受け、財務省は企業環境改善に向けた対策を提案している。制度的なボトルネックの解消、土地や資源へのアクセス改善、金利支援、人材育成の強化など、企業が成長しやすい環境を整備するための方策が求められている。また、中小企業や個人事業者へのターゲット型支援や、行政手続きの簡素化・処理時間の短縮も進める必要がある。
ベトナムは近年、スタートアップや製造業を中心に活力を増し、国内市場の多様化も進んでいる。今回の統計に見られるように、新規企業の増加と既存企業の投資拡大が同時に進むことは、ポスト・パンデミック期の力強い回復を象徴するものだ。一方で、退出企業の増加という課題も残されており、政府と企業の両面での取り組みが今後の持続的成長の鍵を握るだろう。こうした支援策が着実に実行されれば、ベトナム経済はさらなる拡大局面に向かう可能性を十分に秘めている。














