キプロスの科学技術会議所(Etek)は、2025年度の参加型予算制度を導入すると発表した。今回で5年連続となるこの取り組みでは、総額10万ユーロが予算に計上され、会員が提案するプロジェクトや活動に資金が配分される。各提案は最大で2万ユーロまでの支援を受けることが可能であり、対象となるのは会議所の活動範囲に関連し、外向的な視点を持ち、具体的な成果を生み、社会的価値を提供するものに限られる。一方で、純粋に研究目的のみのプロジェクトは資金提供の対象外とされる。
Etekは、提出された提案が予算枠を超える場合、会員がウェブサイトを通じて優先順位を付け、投票を行える仕組みを用意している。最終的な決定は5人の評価委員会に委ねられ、採択されたプロジェクトが実際に完了まで進められるよう支援することが目的だ。こうした制度により、会員は自らのアイデアを具体的な社会貢献へと結びつける機会を得ることができる。
応募の締め切りは2025年10月13日(月)の正午であり、詳細は会議所の公式ウェブサイトで公開されている。Etekはこの制度を通じて、会員の創造性と専門性を社会の利益に還元し、より実効性のある活動を広げていくことを狙いとしている。継続的に行われる参加型予算の取り組みは、専門家集団と社会の接点を強化し、持続可能な発展に貢献する仕組みとして注目される。