バハマ、2025年の疑わしい取引報告が前年比50%増の1,402件に——デジタル資産事業者からの報告急増が全体を押し上げ

バハマの金融情報部(FIU)の2025年次報告書によると、同国で金融機関などから提出された疑わしい取引報告(STR)は、2024年の933件から2025年は1,402件へと増加し、前年比で約50%の伸びとなりました。報告書は先月、下院に提出されています。増加の中心はデジタル資産事業者で、報告件数は72件から483件に急増し、全体の増加分の約88%を占めました。最大の報告セクターである銀行も、676件から716件へと増えています。

疑われた犯罪の類型ではマネーロンダリングが最多で、71件から283件に増え、デジタル資産を使ったマネーロンダリング関連の報告も91件ありました。リスク・コンプライアンスの専門家で、研修企業Accord Readyの最高経営責任者を務めるE・タイロン・ニーリー氏は、件数の増加を金融機関が取引への監視を強めている表れとして前向きに評価しました。一方で、STRはあくまで「疑い」の報告であり、犯罪そのものが同じ割合で増えたことを示すものではないと注意を促しています。背景には、カリブ海地域のFATF型組織であるCFATFが、バハマの対マネーロンダリング・テロ資金対策の枠組みに関する審査を最近完了し、同国の金融犯罪対策への国際的な注目が高まっていることがあります。

ニーリー氏は金融機関に対し、システムが十分に堅牢か、窓口業務や事務管理の職員を含めて異常な取引を見分け、適切に上申できる体制になっているかを点検するよう求めました。取締役会にも、内部統制が実際に機能しているか、研修が新たなリスクに追いついているかを評価するよう促しています。なお、報道では政府や規制当局による新たな措置は示されていません。今後は、AIやデジタル資産に関連するリスクへの対応力が、バハマの金融セクターの信頼性を測る焦点となりそうです。


参照 : https://www.tribune242.com/news/2026/nov/04/institutions-urged-review-practices-after-50-jump-in-suspicious-transactions/

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