香港に連連数科が海外本部、世界展開を加速

中国本土の大手デジタル決済ソリューション企業である「連連数科(Lianlian DigiTech)」が、11月18日、香港に海外事業本部を設立した。香港が「スーパーコネクター」として担う国際的な橋渡しの役割を最大限に活かし、同社は今後、世界市場への展開をさらに加速させる構えだ。

開所式には、香港政府の副財政司・黄偉綸氏、財経事務及庫務局の許正宇局長、InvestHKトップのAlpha Lau氏、戦略企業誘致弁公室のPeter Yan氏など、香港の金融・投資政策を支える主要人物が出席した。式典で黄氏は、香港は政府と規制当局が企業と密接に連携し、成功を後押しする環境を整えてきたと強調した。現在、香港には約1,200社のフィンテック企業が存在し、前年比で10%増加している。さらに香港金融管理局(HKMA)は、今月開催された香港フィンテックウィーク2025で「Fintech 2030」戦略を発表し、よりユーザーフレンドリーで成長を後押しする金融エコシステム構築を打ち出した。

開所式後のパネルディスカッションで、InvestHK のLau氏は、香港は長年にわたり「本土企業が世界へ航路を広げる母港」としての役割を果たしてきたと述べ、GoGlobal Task Forceを通じて、連連数科を含む中国本土企業の海外進出を引き続き支援すると語った。

連連数科の董事長であり総経理の張政禹氏は、香港が持つ成熟した法制度、開かれた資本市場、そして世界的な技術人材を引き寄せる力を高く評価した。「香港のDNAである“世界とつながり、イノベーションを抱きしめる姿勢”は、連連のミッション『デジタル化によって世界の商流をよりシンプルに』と深く共鳴する」と語る。

同社はこれまでにも、技術革新とコンプライアンスを軸に、安全で効率的なデジタル決済・金融サービスを世界に提供してきた。今回の香港拠点は、グローバル展開の司令塔としての役割に加え、新たなアイデアを試す「イノベーションの実験場」と位置付けられている。

張氏は、今後は中国企業の海外進出支援にとどまらず、伝統金融とデジタル金融を結びつける「中核拠点」を香港に築きたいと述べた。また、香港をWeb3.0時代の新たな世界金融ハブへと押し上げる一翼を担いたいとの意欲も示した。

連連数科は2009年創業、2024年に香港証券取引所メインボードへ上場した。すでに66の決済ライセンスと関連資格を保有し、香港証券先物委員会からは仮想資産取引プラットフォームのライセンスを取得済みだ。同社のサービスは100以上の国と地域に広がり、取り扱い通貨は130種類を超える。これまで累計790万以上の顧客を支えており、2025年上半期のデジタル決済総取扱額は人民元2.1兆元に達した。

香港の国際金融都市としての魅力が再び注目される中、連連数科の海外本部設立は、今後のフィンテック分野の競争力向上と地域のデジタル金融発展に確かな追い風となるだろう。香港が有する「接続」と「革新」の力が、新たなデジタル金融時代の扉を開くきっかけとなりそうだ。

https://www.investhk.gov.hk/en/news/leading-mainland-digital-payment-solutions-provider-establishes-overseas-business-headquarters-in-hong-kong